第12回共創学研究会
「きる」と「とじる」の現場論

日時:2021年7月18日(日) 13:30~16:30
場所:オンライン配信 (zoomの接続情報は事前登録頂いたメールアドレスにお知らせします)
開催形式:3名の話題提供とグループでの対話
参加費:無料 (非会員の方も無料でご参加頂けます)
参加申し込み:本ページ下部の参加申し込みより「事前登録」をお願いします。


概要

共創学会は5年目をむかえます。この学会に集う人々が現場を語るとき、「つなぐ」や「ひらく」という言葉が多く用いられます。はたして共創の現場には「つなぐ」や「ひらく」があふれているのでしょうか。そもそも現場では、どのような「きる」や「とじる」が実践を阻むのでしょうか。「つなぐ」や「ひらく」と同時進行する「きる」や「とじる」は存在しないのでしょうか。「つなぐ」や「ひらく」の先にある「きる」や「とじる」を描くことはできるのでしょうか。

第12回研究会では、3名の新理事の方々に自身の実践をご紹介いただき、共創の実践研究がありきたりに陥らないために、「『きる』と『とじる』の現場論」の対話をみなさんとはじめてみたいと思います。

 

研究会プログラム

13:15  オンライン(Zoom) 開場

13:30  挨拶・テーマ説明: 西洋子(東洋英和女学院大学)

13:35  話題1:「行政計画(健康保険福祉総合計画)を「共創」してみた」
      山内泰 (一般社団法人大牟田未来共創センター(ポ二ポニ))

14:05  話題2:「ひらくととじるの連立方程式」 澤宏司 (同志社大学)

14:35  話題3:「ひらかれた学校を考える」 野口晴子 (早稲田大学)

15:05  休憩

15:15  3グループにわかれての対話

  • グループ1
    • 話題提供者:山内泰 
    • ファシリテータ:金尾雄二(障害者総合支援法指定事業所「からしだね」)
  • グループ2
    • 話題提供者:澤宏司
    • ファシリテータ:山口友之 (筑波大学)
  • グループ3
    • 話題提供者:野口晴子
    • ファシリテータ:戸田祥子 (宮城県立石巻支援学校)

16:00  全体会・まとめ 司会:三宅博子 (国立音楽大学)

16:30  研究会終了


話題1

「行政計画(健康保険福祉総合計画)を「共創」してみた」

話題1のイメージ図

山内泰 (一般社団法人大牟田未来共創センター(ポ二ポニ))

ポニポニ(大牟田未来共創センター)は、R.1-2年度にかけて大牟田市健康福祉総合計画の策定事業を受託。9本の既存計画を(単に合本するでなく)構造的に一本化するために求められるロジックとアプローチとは?そして計画は実行段階こそ本番。構造転換した計画が有意義に機能するために必須となる行政の縦割りを越えるには?こうした問いへの試行錯誤を紹介しながら、既存のしくみを「ひらく」と同時に、新たな配置へと「とじる」共創のありかたを探っていく。

話題2

「ひらくととじるの連立方程式」

話題2のイメージ図

澤宏司 (同志社大学)

計算とは決断である。7を1+2+4とするか、2×3+1とするかはそれぞれに任されている。選択肢はあなたの前に「ひら」かれていて、どれを選ぶかは「とじる」ことに他ならない。自らが「とじ」ないと他とのつながりは難しく、さらには、「ひら」かれただけの共同は寄せ集めに過ぎない。他に対して、自らに対して「ひらく」「とじる」ことを、簡単な計算を伴う全身運動プログラム「サワ☆博士の数楽たいそう」の実践から検討します。

話題3

「ひらかれた学校を考える」

野口晴子 (早稲田大学)話題3のイメージ図

学校を地域に「ひらく」、あるいは、「ひらかれた学校」とは何かについては、これまで既に、さまざまな議論がされてきました。今回、学校と地域との「つながり」を考えるきっかけとして、2つの研究成果についてお話ししたいと思います。1つ目は、2007年以降、JICAが、世界の中でも最も貧しい地域である西アフリカを中心に、地方行政とコミュニティーが学校運営を支援する「みんなの学校」プロジェクトを紹介します。学校に女子トイレや井戸をつくる、家から持ち寄った食材で子どもたちに給食を提供する、そうした活動を、民主的な手続きである「投票」によって選ばれたリーダーが中心となって、地域のみんなが協力して行うことが、子どもたちの育ちや幸福につながるのか、ビッグデータを用いた政策評価を行っています。2つ目は、都内のある自治体での事例から、子どもと子どもとの物理的な「距離」が、学校を閉鎖するという「とじる」という意思決定にどのような影響を与えたかを教訓として、新型コロナに晒されている現在の学校の在り方について、皆さんと一緒に考えたいと思います。世界中が新型コロナの猛威に晒されている今、個人の自由や公平を支えてきた民主的な考え方や手続きが正念場に立たされています。こうした時だからこそ、私たちが暮らしている小さなコミュニティーでの共創が、私たち自身の意識や行動をどう変容させるのかに目を向ける必要があるのではないでしょうか。


参加申し込み

以下の参加申込フォームより 2021年7月12日(月)12時までに事前参加登録をお願い致します。
オンライン配信アドレスは、参加申込フォームで登録していただいたメールアドレスにお知らせします。
対話のグループは、当日の話題提供を受けて決めていただきます。3つのブレイクアウトセッションにわかれます。

参加申し込みフォーム

※参加申し込みを締め切りました.

 

問い合わせ先

西 洋子(東洋英和女学院大学)
hiroko[at]toyoeiwa.ac.jp
※[at]を半角の@に変えてください。