共創学会第7回年次大会「共創する時空、いま・ここ」
日時:2023年12月9日(土),10日(日)
場所:日立シビックセンター(茨城県日立市幸町1-21-1)
主催:共創学会
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大会テーマ:「共創する時空、いま・ここ」
スマートフォンが生まれて、その後コロナ渦で一気に進んだネットワークの世界。個別化された物事が、利益・能力・意義・理由、そして「いいね」やフォロワーの数などの合理性に基づいて接続され最適化される世界で、私たちは本当に幸せにつながる共創ができてきたのでしょうか。本年次大会では,過去(記録)や未来(予測)をデータ化して、合理性によって時間や空間を貼り合わせて伸張してきたテクノロジーや社会構造を見つめ直し、また、その中で、「いま・ここ」で実践することの意義を再認識できればと考えています。
茨城県日立市は、日立製作所や日立鉱山に代表される工業の町ですが、様々な年代の地層が複雑に折り重なり、海と山、森と川が間近に迫るダイナミックな自然が味わえる、落ち着いた、気持ちの良い土地です。きっと皆様に良い体験と、交流の機会を提供できるかと思います。
実行委員長 笹井一人
心の中の身体
心の中で感じている自分の身体(=心の中の身体)は、自分の身体に対する意識的体験であり、その意識的体験は目に見えない。そのため、心の中の身体は古くは哲学的な問題として扱われてきた。しかし、1998年に心の中の身体を操作する実験心理学的手法が開発され、現在は心の中の身体の認知メカニズムを調べることができるようになった。本講演では、従来の心の中の身体の操作手法にバーチャルリアリティ技術を融合させることで明らかになってきた、心の中の身体の形成過程と脳内表現、そして、心の中の身体と運動能力の関係について紹介する。
松宮 一道(東北大学)
2000年 東京工業大学 大学院総合理工学研究科 博士課程修了。博士(工学)。同年、カナダ・ヨーク大学 視覚研究所 博士研究員。2002年 東京工業大学 像情報工学研究施設 研究機関研究員。2004年 ATR人間情報科学研究所 専任研究員。2005年 東北大学 電気通信研究所 助手。2007年新職階制移行により同助教。2014年同准教授。2016年JSTさきがけ研究者兼任。2018年 東北大学 大学院情報科学研究科 教授、現在に至る。2017年に第13回日本学術振興会賞、2023年に令和5年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門)を受賞。専門は心理物理学。
村上 久(京都工芸繊維大学)
2015年神戸大学大学院理学研究科博士課程後期課程終了、博士(理学)。早稲田大学基幹理工学部博士研究員、神奈川大学工学部特別助教、東京大学先端科学研究センター特任助教を経て、2021年より京都工芸繊維大学情報工学・人間科学系助教。ミナミコメツキガニ、オキナワハクセンシオマネキ、アユ、ヒト(歩行者など)を対象としながら、群れ行動、探索行動、ナビゲーションに関する計算機モデル構築と実験を行なっている。
準備中です。
・12/08(金) 16:00-18:00
「アートの転回:「わたし」における世界の感じ方」
代表者:郡司ぺギオ幸夫(早稲田大学)
比較可能なものを「ならば」で接続し構成される論理的世界、合理的思考に対し、アートは異質なものの接続を志向する。そこには、異質なものを受け入れるよう、「わたし」やもの、ことを調える、アート的な論理があるはずだ。そのようなアート的思考様式は、何かの役に立てるということではなく、「わたし」の外部を受け入れ、「わたし」の世界を広げるものだろう。ここではさまざまな形で「アート」を実践する者がその実践を示しながら語り、論じ合い、聴衆に爪痕を残したいと思っている。
・12/09(土) 10:00-12:00
「版画と建築」
代表者:植原雄一(株式会社植原雄一建築設計事務所) 田中彰
フィリピンにいる版画家が現地で建築をつくり、日立にいる建築家が現地で版画をつくる試み。お互いの許容範囲(たまに逸脱)の中での交換的な創作。「版画」「建築」そして「いま・ここ」。それらは世の中の万物と同様に常に揺れ動き、ときに姿を変えて立ち現れる。
「共創を拓く~文化施設は共創の場となるか」
代表者:横山歩(公益財団法人神奈川芸術文化財団)
近年、数多くの社会課題のなかでも「共生社会の実現」というフレーズがよく使われているようだ。社会課題解決が業務の主題のひとつである行政分野は、現状の政策のなかでこの言葉に必ず触れているとしても、過言ではないだろう。この言葉の指し示す範囲は広大で、様々な課題解決の手法が考えられているが、その中でも行政の政策実現装置のひとつである公立文化施設では、これまでの芸術・文化振興という活動をふまえて、この課題解決のために、芸術、表現活動を土台にした、共生社会実現への取り組みを行い、かつその事業を共創という言葉でくくっているケースが散見される。共創という言葉の用法が適確かという議論はさておき、芸術・文化・表現という分野は、他者との関係を開発していく過程において、共創という概念と親和性があるためではないかと推測できる。今回はオーガナイズドセッションとして、公立文化施設における“共創的”事業の事例紹介をするとともに、文化施設(公立に限定するわけではない)は共創の場となり得るかというテーマで、共創的事業の活動者、劇場関係者、劇場コンサルタントの諸氏を交えて議論する場を設けたい。
のはらハみどりWSより(みどりアートパーク)
神奈川県共生共創事業プロデュース OriHimeプロジェクト『星の王子さま』より
「のはらハみどり」NPO法人みんなのダンスフィールド/みどりアート&メディアパートナーズ
・12/10(日) 15:00-17:00
「池袋カフェlampの共創」
代表者:浦上大輔(日本大学)
東京西池袋の静かな住宅街、美大予備校のとなりの白い外観が印象的な小さなお店。カフェlampは店主の北村香里さんが一人で営業しています。おいしい食事と飲み物、そして店内には様々な作家さんの個性豊かな作品が月替わりで展示されています。カフェlampはギャラリーでもあります。また、サロンのように常連客同士あるいは店主の香里さんとの会話を楽しむ場所でもあります。その空間は小さな共創の場です。
本OSの発表者はカフェlampのお客さんでもありかつ作家でもある方々です。発表者はイラストレーター、画家、造形作家、映像作家、ハンドメイド作家、俳優、旅人、研究者などです。OS会場に発表者の作品を展示します。くわえて、発表者が順番に登壇してカフェlampとの関わりや自身の創作活動についてプレゼンをする時間を設けます。店主の北村香里さんにも登壇していただいて、カフェlampのコンセプトや想いを語っていただきます。発表者が自身の作品のそばで、インタラクティブにOS参加者と意見交換をする時間も設けます。
「ミニ・ヒューマンライブラリー:マジョリティが纏う特権について考えてみよう!」
代表者:福村真紀子(茨城大学)
「ヒューマンライブラリー」(以下、HL)とは、人が「本」になってその人の生き方や人生を語り、「読者」が「本」の語りを聴いて「本」との対話をするイベントです。
今回のHLは、「私のマジョリティ性」というテーマで「本」に語っていただきます。私たちは、インクルーシブな社会のあり方を検討するためにHLをさまざまな場所で企画しています。ほとんどの人がマジョリティ性・マイノリティ性という側面を持っていますが、自分のマイノリティ性には敏感でも、マジョリティ性やそれにより無意識に身に纏う特権には気づきにくのではないでしょうか。「本」の語りから「読者」も自分のマジョリティ性について考えられるかもしれません。マジョリティが纏う特権について考え、インクルーシブな社会とは何かについて、みなさんと話し合いたいです。
重要日程
(1) | OS/WS申込み締め切り: | 2023年7月28日(金) |
(2) | 発表申込締め切り: | 2023年 |
(3) | 予稿原稿の締め切り: | 2023年 |
(4) | 事前参加申込み締め切り: | 2023年11月26日(日) |
(5) | 予稿集の公開: | 2023年12月6日(水) |
(6) | 第7回年次大会: | 2023年12月9日(土)~ 12月10日(日) |
発表申込について
第7回年次大会では、「①口頭発表」および「②インタラクティブ発表」「③口頭発表・インタラクティブ発表のどちらでもよい」の3種類から選択していただけます。「③口頭発表・インタラクティブ発表のどちらでもよい」を選択された場合、発表申し込み状況により、実行委員会で口頭発表、インタラクティブ発表を決定させていただきます。
発表者(連名発表者)のうち少なくとも1名が本学会の会員であることが条件です。
締め切りは2023年9月15日(金)です。※延長しました。
発表受諾の通知は9月中を予定しています。
それぞれ発表枠には限りがあるため、ご希望に添えない可能性があります。その際はプログラム委員会で検討後に、対応を連絡させていただきます。ただし、なるべくご希望に添えるように努力いたしますので、ぜひ積極的なご応募をお願いいたします。
発表ご希望の方は、(1)~(6)の登録内容をあらかじめご準備いただき、以下の「発表申し込みフォーム」から提出してください。
発表申込みは締め切りました。
申込フォーム記入項目
(1)発表タイトル
(2)著者氏名・所属・メールアドレス・会員番号
(3)発表要旨(800字以下):口頭発表を希望される場合、研究内容と大会テーマ「共創する時空、いま・ここ」の関係が示されることを期待します。テーマに関して詳しくはこちらをご覧ください。
(4)キーワード:以下の〈例〉を参考にキーワードを最大5つご記述ください(〈例〉に無い場合には自由記述可)。「対象」「分野」「方法」の各カテゴリーから1つ以上を記述するのが望ましいですが、難しい場合はそれにとらわれる必要はありません。
〈例〉
対象:表現、コミュニケーション、ファシリテーション、コミュニティ、デザイン、計測、調査、分析、製作、マイノリティ/マジョリティなど
分野:社会、生活、科学、技術、アート、言語、心理、ケア、法、行政、教育、スポーツ、医療など
方法:量的研究、質的研究、理論研究、臨床研究、実践研究、開発研究など
(5)発表形式:①口頭発表、②インタラクティブ発表、③口頭発表・インタラクティブ発表のどちらでもよい、から選択してください
(6)大会事務局への連絡事項:研究の性質(例:言語的な論理のみでは表現しづらい)、やむを得ない事情から、オリジナルな発表のやりかたを希望する方は、お申し出ください。個別に検討し、可能な限り対応したいと思います。。
- 口頭発表
大勢の参加者を対象にスライド等を用いて発表する形式です。発表15分、質疑応答10分を予定しています。発表数により、複数の部屋で同時並行して進行する(パラレルセッション)可能性があります。
- インタラクティブ発表
発表者と参加者が交流する(ポスターの掲示などを用いた)発表形式です。On-goingな内容(未完の研究や、検討段階のアイデアなど)での発表も歓迎します。特に指定がなければ、原則ポスター発表となります。ポスター以外の特別な発表形式も可能な範囲で対応させていただきますので、申込時に希望内容をお書きください。
発表受諾の後、発表に関する予稿の提出をお願いしております。
(1)締め切り:2023年11月15日(金) 以下の予稿提出フォームより提出ください。
(2)発表番号について:予稿原稿提出時に必要な情報のひとつとして「発表番号」があります。「発表の受諾」のお知らせの際にお知らせします。
(3)テンプレート:予稿執筆にあたっては、学会のテンプレート(ダウンロードはこちら)を利用し、その執筆要領に従ってください。
(4)概要:原稿の概要には、発表申し込み時にお書き頂いた800文字以内の要旨をそのまま利用するのではなく、原稿テンプレートに沿って300字以下に短縮したものを改めてお書き頂きますようお願い致します。当日に配布するパンフレット(概要集)に掲載されます。
(5)予稿集:予稿集はPDF形式で2023年12月上旬に公開予定です。
テンプレートは以下よりダウンロード可能です。
オーガナイズドセッション企画について(申込みは終了しました。)
共創学会第7回年次大会では「オーガナイズドセッション/ワークショップ(OS/WS)」の提案を募集します。オーガナイズドセッションとは「オーガナイザーがテーマを定め、そのテーマに関連する発表や議論をもくろむセッション」です。
「OS/WS」ですから、通常のWS形式でも構いません。学会の期間中に時間と場所が提供され、自由に利用できるとお考えください。作品の展示なども歓迎します。オーガナイザーが負担する開催費、参加者が負担する参加費とも無料です。つまりOS/WSのみのご参加であれば費用は一切かかりません。
セッションやWSに参加したことはあるけど、運営したことはなかったという方は多いかもしれません。共創学会らしい柔軟なご提案を心よりお待ちしております。
プログラム委員長 澤宏司
申込みは終了しました。個別にお問い合わせください。
区分 | 早期申込 | 当日申し込み |
正会員 | 5,000円 | 6,000円 |
準会員 | 3,000円 | 4,000円 |
非会員(正会員相当) | 7,000円 | 8,000円 |
非会員(準会員相当) | 4,000円 | 5,000円 |
参加登録は10月初旬頃開始の見込みです。もうしばらくお待ちください。
実行委員会
実行委員長:笹井一人(茨城大学)
副実行委員長:谷伊織(神戸大学)
プログラム委員長:澤宏司(同志社大学)
プログラム委員:笹井一人,谷伊織,澤宏司,西洋子(東洋英和女学院大学),三輪洋靖(産業技術総合研究所),郡司幸夫(早稲田大学),三輪敬之(早稲田大学),中村恭子(大阪大学),金尾雄二(障害者総合支援法指定事業所「からしだね」)
出版担当:三輪洋靖
広報担当:谷伊織,西洋子,笹井一人
財務担当:三輪洋靖
大会事務局担当:笹井一人
アドバイザー:三輪敬之,郡司幸夫,金尾雄二,中村恭子
共創学会第7回年次大会 事務局
sfcc2023_info[at]nihon-kyousou.jp
※[at]を半角の@に変えてください.