第13回共創学研究会
コロナ禍での身体的コミュニケーション
日時:2021年10月2日(土) 13:30~16:30
場所:オンライン配信 (zoomの接続情報は事前登録頂いたメールアドレスにお知らせします)
開催形式:3名の話題提供と総合討論
参加費:無料 (非会員の方も無料でご参加頂けます)
参加申し込み:本ページ下部の参加申し込みより「事前参加登録」をお願いします。
概要
新型コロナウイルス感染が急速に広がり、私たちの生活を大きく変えています。オンラインでの遠隔コミュニケーション、テレワーク等、これまでの重要課題であった空間を越えて人をつなぐコミュニケーションが必要に迫られ加速化しています。このコロナ禍でのコミュニケーションをどうとらえたらよいのでしょうか。
人は、単に言葉だけでなく、うなずきや身振りなど相互に同調して互いに引き込むことで円滑にコミュニケーションをしています。この身体性の共有が一体感を生み、人とのかかわりやつながりを体感させます。このように身体を介して相手とかかわるコミュニケーションは「身体的コミュニケーション」と呼ばれ、乳幼児期にも観察される人間生物学的に本質的なコミュニケーションです。
そこで本研究会では、空間を越えて人をつなぐコミュニケーションを支援する一つの切り口として、「身体的コミュニケーション」に着目し、コロナ禍でのメディアを介してのコミュニケーション支援のあり方を議論します。その手掛かりとして、科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業プロジェクト「人を引き込む身体性メディア場の生成・制御技術」で共創的に研究開発を進めた3グループがその後の展開もふくめ、話題提供いたします。
この機会がかかわりの場の設計論など新しい研究方法や基本問題を解く手がかりになることを期待しています。
研究会プログラム
13:15 オンライン(Zoom)開場
13:30 挨拶、テーマ説明 渡辺富夫(岡山県立大学)
13:40 話題1「心が通う身体的コミュニケーション」 渡辺富夫(岡山県立大学)
14:10 話題2「身体表現メディアと共創感」 三輪敬之(早稲田大学)
14:40 話題3「感性大改造」 橋本周司(早稲田大学)
15:10 休憩
15:25 総合討論 ファシリテータ:西洋子(東洋英和女学院大学)・
植野貴志子(東京都市大学)・笹井一人(茨城大学)
16:25 まとめ:渡辺富夫
16:30 研究会終了
話題1「心が通う身体的コミュニケーション」
うなずきや身振りなどの身体的リズムの引き込みをロボットやCGキャラクタに導入することで、対話者相互の身体性が共有でき、一体感が実感できる「心が通う身体的コミュニケーションシステムE-COSMIC」を研究開発し、人を引き込む身体的コミュニケーション技術の重要性・可能性を示してきた。脳・身体が歓ぶ身体的引き込みによる一体感や共有感は、幸せな気持ちや安心感を支えるもので、人がつながるヒューマンインタフェースの要である。コロナ禍でのコミュニケーションのあり方、支援について議論したい。
話題2「身体表現メディアと共創感」
身体表現メディアとは、表現する身体にはたらきかけ、素の感性の気づきを促す、いわばファシリテーション・メディアである。私たちは「影メディア」を開発し、ジェノバ・サイエンスフェスティバルでのインスタレーションや特別支援学校での授業実践を通じて、「影メディア」が共創的感覚を身体でつかむための技術的手法として有用であることを確認した。これらを踏まえ、メディア技術とコロナ禍でのファシリタビリティやコミュニカビリティ(交流可能性)について、みなさんと議論を進めたい。
話題3「感性大改造」
切り刻まれたスペクトルの強弱の塊として標本化された私たちの間で、模擬無限のコミュニケーションが始まって一世紀。コロナ禍で加速された縮尺自由な遠隔分散環境の中で、本来のコミュニケーションに結び付ける強靭な感性の想像力が回復するのか、あるいは、コミュニケーションの新しい地平を拓く感性の創造力が起動するのか、未踏への凌ぎ合いについて考えたい。
共演者と参加者へのお願い:どうか私を叩いて下さい。擦ってください。引っ掻いてください。まだきっと響けるはずですから。
参加申し込み
以下の参加申込フォームより 2021年9月28日(火)12時までに事前参加登録をお願い致します。
オンライン配信アドレスは、参加申込フォームで登録していただいたメールアドレスにお知らせします。
※参加申し込みを締め切りました.
問い合わせ先
渡辺 富夫(岡山県立大学)
watanabe[at]cse.oka-pu.ac.jp
※[at]を半角の@に変えてください。